この事業(HP作製)は岐阜県地域活性化ファンド事業費を受けて実施しています。
SMPU(Surface Mount Pick Up)は、Pick Up(ピックアップ)と呼ばれる部品の位置が、 従来のUSPU(Under Saddle Pick Up)方式と違い、ギターのサドルと呼ばれる部品ギターの表面部分に設置することで、 これまで再現出来なかった電気を通した時のリアルな生音の再生を可能にし、全く新しい領域の音作りに成功しました。
ピエゾピックアップの取り付け位置をサドル下ではなく駒上に配したことにより、 撥絃運動エネルギーでギター全体部材を振動させその空気振動音を耳で聞くという一連の流 れで生ずる自然音とほぼ同じクオリティーの電気的再生音が得られる。
サドル真下に配される従来方式PUはブリッジ内で密閉状態に在るので、 絃の直接振動音とギター内部の反響音要素 が再生音に大きく影響する。 SMPUはその固定に同じく絃の張力を利用するが、楽器表面に露出している為、 楽器の木材外殻振動音が再生音の主要なエレメントとなる。 又それがプレーヤーが自分の耳で聞く音の主要要素である為、 再生音と自然音とのタイムラグが無限短となり反応の良い立ち上がりの速い音として体感できる。
アコースティックギターでは絃高調整の為サドルの調整は避けられないので、 サドルの取り外しや再設置は基より、 単に絃の交換ですら常にPUへの接触不良を誘発しやすい。 SMPUではその危険性は極度に低い
従来方式ではPUの上に一枚又は2枚に分割したサドルが座し、 それ又はそれらが6分割のPUエレメントに同等に接触しなければならないが、 絃張力によるサドルの前倒れ現象、サドル底面平滑面の不安定さ、 サドル溝内底面の平滑性不足等の不確実性がベストコンディションを再現しにくい。 SMPUはPU設置場所の絃の通過位置真下に個別 6個の専用枕をPU上に直接配する為、 それぞれの絃張力に従った音量バランスが得られる。 それは即ち我々が耳で 聞く生ギターの音量バランスに近いものである。
アコースティックギターの中にAcoustic Electric Guitar(アコースティック エレクトリック ギター)、 又は日本的に言えばいわゆるエレアコというジャンルが出現し音楽シーンの中で認知されたのは、セラミックピックアップ をサドル下駒内部分に設置したことが最大の貢献要因であると言える。
以来、音質的に、又ピエゾピックアップの使用方法においてサドル下以外に応用できるとされる方法は、 貼り付けタイプの他には私の知る限り提案されてこなかったと思う。
今回私の開発したAcoustic Sound Enhancer(アコーステック サウンド エンハンサー): SMPUシステム=Surface Mount PU(サーフェス マウント ピックアップ)をここまでの取り組みの成果として発表し、それに対する市場の評価を拝聴したい。